Windows7、Office2010サポート終了

Windows7(OS)は2020年1月14日に、Office2010(アプリ)は2020年10月13日に、それぞれの製造元であるMicrosoftがサポートを終了いたします。

そのため、弊社ではパソコン環境の移行を推奨しております。
具体的には・・・
Windows7(OS)をご使用中ならWindows10搭載PCへの買い替えをご検討ください。(※1)
Office2010(アプリ)をご使用中ならOffice365への切り替えをご検討ください。

※1:買い替えに関して、Windows7(OS)のサポート終了に加え、今年は消費税10%への増税もあるため早めにPCを購入する方が急増することが予想されています。PCには欠かせないCPU不足が発生し購入してからなかなか納品されない状況が予想されますので早めの検討あ必要です。

過去にWindowsXPがサポートを終了された時はPCの需要が伸び、サポート期限が終了するギリギリのタイミングではPCが入手しにくい状況となっておりました。Windows7もユーザー数が多いことから今回も同じことが予想されますので、お早めに計画されることをおすすめいたします。

また、気になる点となる「Microsoftによるサポートが終了したWindowsは使用できなくなるのか?どんな問題があるのか?」

についてサポート期限の切れたOSを使用する上でのリスクをご説明いたします。

Q.サポートが切れた状態で使い続けるとどうなるの?

アプリや周辺機器が対応しなくなる問題があります。
大きく分けて、普段の使用に影響が出る直接的問題と、他のパソコンへ影響する間接的問題があります。
○直接的問題

サポート終了後、突然期限切れOSが使用できなることはありませんが、サポートの期限が切れたOSに対しては、そのOSをプラットフォームとしていた周辺機器やアプリ(Chromeやウィルス対策ソフトなど)を開発していた会社もサポートを停止していきます。
特に、業務で利用しているアプリがOSのサポート終了後にどうなるのかが直接のリスクと思われます。
(再インストールができなくなる。ネットワークを利用している場合に使用不可になる。などなど)

  • プリンタなどの周辺機器が壊れ、買い換えた時に新しいプリンタが使用できない。
    (OSサポートが終了しているので、使えるようにするソフトウェアが提供されない)
  • 業務で利用しているwebシステムで利用しているGoogle Chromeがサポートを停止し、調子悪くなった時に再インストールができなくなる。
    また、Chromeが更新されなくなることで悪意で改ざんされたwebサイトを閲覧した場合などにウィルスに感染する。
  • 業務で利用している会計ソフトがサポートを停止し、クラウドとの連携ができなくなる。
  • ネットバンキングにアクセスができなくなる。
  • ランサムウェア(人質ソフト)に感染し、大切なファイル(仕事上のデータや家族の思い出や子供の写真など)を消失する。
  • バックドアやリモート操作ウィルスが仕込まれて、ネットショッピングやネットバンキングなどのアカウント情報が抜き取られる

不正動作ソフト(ウィルス・ランサムウェア・バックドアなど)による被害は、企業への利害など無関係に愉快犯や暇な学生の腕試しとして「アタック(攻撃)できそうなパソコンがそこにあったから」の理由で忍び込んできます。

○間接的問題

不正動作ソフト(ウィルス・ワーム・ランサムウェアなど)への対策がされなくなるために、顧客情報の流出などが発生するリスクが高まります。
もし、情報漏洩などが発生した場合に、最新のOSを使用していなかったなどの適切な対処を事前にしていないことが原因だった場合に、企業イメージの失墜は避けられません。
過去にあったWindowsXPの期限が切れる頃の例ですが、ウィルス対策ソフトメーカー各社も感染自体を防ぐことができないので環境を移行するように警鐘を鳴らしています。

  • 他社のサーバやパソコンを攻撃する土台にされ、損害賠償請求される。
  • 自社のパソコンから他社へウィルスを感染させてしまい、社内環境の調査などで業務停止を余儀なくされる。
    また、取引企業として企業イメージが失墜します。

Q.前にもWindowsのサポートが終了することはあったの?

過去にもWindowsのサポートを終了することはありました。
また、サポートが切れたOSを使い続けたユーザーもいらっしゃるようですが、その後不正動作ソフトに侵食された事例もあります。

これまでにもWindows 2000やWindowsXPがサポート終了になった際に大きな混乱が起きています。
これらの時もPC買い替えなどの対策をせずに継続利用しようと考える方はいらっしゃいますが、セキュリティホール(ぜい弱性)のあるパソコンをネットワーク環境で継続使用することで、不正動作ソフト(ウィルス・ワーム・ランサムウェアなど)に侵食される事例があります。
サポート終了によりパソコンの進化は止まっても、ネットワークに繋がっている他の機器や攻撃者は新しい技術を次々と進化させていきますので、リスクは増大する一方です。

Q.とはいえ、ウィルス対策ソフトを入れておけば問題ないんじゃないの?

ウィルス対策ソフトも万能ではありません。
Microsoft社製以外のウィルス対策ソフト自体が害悪との情報もあります。

サポートを終了したOSに対しては新規ウィルスに対応した定義ファイルの更新も終了するので、新しいウィルスに対しては発見できなくなります。
サポート対象期間内でWindows Updateもきちんと行い、ウィルス対策ソフトも入れていたにも関わらず、ウィルスに感染してしまう場合もあるので、過信はできません。

そもそもウィルス対策ソフト自体も完全ではなく、テストした結果50%程度しか攻撃を検出できなかったという記事もありますし、他社のウィルス対策ソフトを入れることでセキュリティを下げる場合があるという記事もあります。
※セキュリティソフトメーカーのシマンテックや、IT技術者には有名なFireFox(インターネットブラウザソフト)の開発者が記事を発信しています

Microsoftではセキュリティに関する取り組みを重視しており、堅牢な仕組みをWindows上に仕組みを設けてありますが、その仕組みを正しく使っているソフトは、Windows10に標準装備しているウィルス対策ソフト(Windows Defender)だけとのことで、パソコンをWindows10に替えることが一番の安心になります。

<< まとめ >>

以上の理由などから、サポート期限の切れたソフトウェア(OSを含みます)の使用継続はお勧めできません。
Windows7をご使用中ならWindows10搭載PCへの買い替え、Office2010をご使用中ならOffice365への切り替えをお勧めいたします。
※ネットワークに接続せずにUSBメモリなども使用せず、工作機械の制御などスタンドアロンで使用する場合にはこの限りではありません。

<< 弊社のサポートポリシーについて >>
弊社から導入いただいているシステムやNASに関しましても、サポートの切れたソフトウェアなどを使用継続したことにより発生したシステムやデータの破壊については、サポートの範囲外となりますのでご注意ください。内容により対応可能ですが有償での対応となります。

参考サイト:

参考:Windows7 & Office2010 2020年サポート終了
https://www.microsoft.com/…/busin…/windows/endofsupport.aspx

参考:Windows 7のサポート終了後はどうなる?リスクと対処法を解説!
https://www.techdevicetv.com/ch_windows10/03/

参考:「ウイルス対策ソフトはサポート切れのXPを守れません!」 業界を挙げて移行を訴求
https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/…/news114.html

参考:ウイルス事件で見る、サポート切れOSの恐怖
http://ascii.jp/elem/000/000/539/539976/

参考:「アンチウイルスソフトは死んだ」とノートンで有名なシマンテック幹部が告白、半分以上の攻撃を検知できず
https://gigazine.net/n…/20140507-antivirus-software-is-dead/

参考:アンチウィルスで検出できないウィルスに感染したWin7の後日談
http://blog.livedoor.jp/blackwingcat/archives/1905660.html

参考:「Microsoft以外のウイルス対策ソフトは害悪なので入れるべきではない」とMozillaの元開発者が告白
https://gigazine.net/news/20170131-stop-using-antivirus/

用語について

OS:
パソコンを利用可能にする基本となるソフトウェア。基本ソフト。これがなければパソコンはただの箱。Windows, macOS, iOS, Androidなどの総称。

アプリ(アプリケーションソフトウェア):
基本ソフト(OS)の上で動作するソフトウェア。表計算やワープロなどの業務に使用するソフトからゲームなどの娯楽まで幅広く開発されています。

ソフト:
ソフトウェアのことで、基本ソフト(OS)やアプリ(アプリケーションソフトウェア)などプログラムをコンピュータが理解できる形に変換したデータの総称。